自民・公明の幹部の口からでる景気対策の予算規模の話は、やたらと気前のいい

「2-3兆円なら出せると思う」「ちまちま細々出しても(しかたない)」「できれば兆単位ぐらいの大きな補正を」。自民党公明党の幹部の口から出る景気対策の予算規模の話はやたらと気前がいい。90年代に自嘲気味に「借金王」を名乗る首相がいました。国債を乱発して無駄な大型公共事業でゼネコン仕事を増やしました。それで膨らんだ国の借金。そのつけを「構造改革」などといって社会保障予算を削り、国民の暮らしを痛めつけてきたことなど忘れたかのようです。

 かたや民主党はどうでしょう。予算の無駄を削れば財源はあるといいますが、軍事費を本格的に削減するつもりはなさそうです。与党も民主党も消費税増税は避けられないという点で同根です。福田首相が言う「国民の目線」でみると与党と民主党、どちらも国民に負担増を迫る政治です。国の歳入歳出という政治の大枠に違いがないからです。そこにメスを入れたら新しい可能性が広がるのでは。たとえば『暮らしに思いを馳せる経済学』という著書で山家悠紀夫さんがこんな提案をしています。
 労働環境を抜本的に良くし、社会保障の諸制度を利用者の立場にたって充実させる・・・・。財源は負担能力のあるところに負担を求める、という大原則で探せばあるといいます。

 それは、96年度から2006年度へ利益金総額が41兆円から60兆円へと20兆円も増えたのに、納めた法人税額13兆円で変わらない大企業だと。やっぱり政治の中身を変えなければ。